エアロプレスの使い方

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エアロプレスはとっても簡単にコーヒーを淹れられるのに、多彩な風味を出すことができる、新しいコーヒー抽出法です。知名度は低いながら、コーヒー好きの間では密かな人気が広まりつつあります。

この記事ではそんなエアロプレスの魅力をご紹介しながら、美味しく淹れられる使い方を解説していきますね。

エアロプレスとは

エアロプレスは2005年にアメリカのアウトドアメーカー「エアロビー社」の社長アラン・アドラーさんによって開発されたコーヒー抽出器具です。

キャンプなどのアウトドアで簡単にコーヒーを楽しめるように作られており、本体はすべてプラスチックでとても軽く、淹れ方もシンプルです。

ただし、その手軽さによらず、抽出できるコーヒーはかなり本格的

開発からわずか3年後の2008年に世界大会が開催され、毎年規模を拡大しつつ、着実にファンを増やしています。

エアロプレスの味の特徴

味の特徴、とは書きましたが、エアロプレスは「こういう味」と呼べるものがなく、いろんなテイストのコーヒーを抽出できます

エアロプレスが多彩なテイストを出せる理由

エアロプレスは簡単に言えば、注射器のような形をしています。

ざっくりとした抽出手順はこんな感じです。

  1. チャンバーと呼ばれる筒の中にコーヒーとお湯を入れる。
  2. 1分~4分コーヒーをお湯に浸して成分を抽出。
  3. 手で圧力をかけて、フィルターごしにコーヒーだけを押し出す。

この仕組みの良さは、豆の挽き方や湯温、抽出時間を好きなように変えることができること。

ドリップの場合は粗すぎればすぐお湯が落ちてしまい、細かすぎると詰まってしまいます。フレンチプレスの場合は細かすぎると微粉がカップに入ってしまいザラザラした飲み口になってしまいます。サイフォンの場合は沸騰させる必要があるので、湯温は変えられませんね。

このように、それぞれの器具ごとに、コーヒーを抽出できる条件が決まっているため、抽出できるコーヒーの味もそれぞれの範囲内に限られてしまうんです。

エアロプレスはこの抽出要素の条件が比較的に広いため、エスプレッソのようなボディの強いコーヒーから、サードウェーブのドリップのようなあっさりとしたコーヒーまで思いのままに抽出することができるんです。

もちろんコーヒーの風味をコントロールするには練習も必要ではあります。

でも、エアロプレスのレシピは特別なテクニックが不要で再現が簡単なので、プロのレシピを真似ていれば案外簡単に美味しいコーヒーを淹れられるようになりますよ。

エアロプレスに必要な道具

エアロプレスのスターターパック

エアロプレスを購入すると同梱されているセットです。

上段左から

  1. フィルターキャップ
  2. ファンネル
  3. ペーパーフィルターとフィルターケース

下段左から

  1. プランジャー
  2. チャンバー
  3. 軽量スプーン
  4. パドル

あると便利な道具

あった方が簡単に美味しく淹れられる道具です。

①ケトル・ポット:お湯を沸かすことができれば注ぎ口が細くなくてもそれほど問題はありません。ドリップほどにはお湯の細さは影響しないので、極端な例をあげれば鍋でも代用可能です。

②スケール(はかり):コーヒー用のドリップスケールがありますが、普通のキッチンスケールで代用可能です。エアロプレスではスケールの優先度は高めです。

③温度計:食品用の温度計なら1000円くらいで購入可能です。これも優先度高め。

④サーバー:エアロプレスでは力をかけてコーヒーを抽出するので、ガラス製の場合は気をつけましょう。コーヒーサーバーならよっぽどのことがない限り割れることはないとは思いますが、責任は取れません…ファンネルを使えばカップに直接抽出することも可能です。

⑤コーヒーミル:コーヒー豆は淹れる直前に弾いて粉にした方が断然美味しく淹れられます。今はダイソーで500円のコーヒーミルが売っているそうです。入門用なら十分なクオリティらしいですね。

⑥ストップウォッチ:スマホで代用可能です。コーヒースケールなら重さと同時に測ってくれるので便利ですね。

エアロプレスの淹れ方

エアロプレスには大きく分けて二種類の淹れ方があります。

ひとつ目はノーマルやアップライトと呼ばれる方法。フィルターキャップを先に取り付けて、コーヒーとお湯を入れます。ドリップと同じような手順です。

ふたつ目はインバートと呼ばれる方法で、先にプランジャーをつけて逆さにしてコーヒーとお湯を入れ、フィルターキャップをつけてからひっくり返し、抽出します。

「ノーマル」の名の通りもともとはアップライトの方が定番の淹れ方でした。ですが、粒度が粗くてもお湯が滴り落ちず、多彩な抽出ができることからプロの間ではインバートの方が主流になっているようです。

今回は、どちらかというと簡単な、アップライトの淹れ方を見てみましょう。

このレシピは北欧コーヒーの伝説とも言われるノルウェーのティム・ウェンデルボーさんがYouTubeに公開しているレシピです。

レシピについて

コーヒー14g
挽き方 (細 1 > 10 粗)1/10
湯温と湯量95℃ / 200g
使用方法ノーマル(アップライト)
フィルター ペーパーフィルター
抽出時間60秒+プレス時間
  1. チャンバーにフィルターキャップを取り付け、お湯で流す。
  2. 細挽きにしたチャンバーにコーヒーを入れる。
  3. タイマースタート。
  4. 200gのお湯を入れる。
  5. 3回混ぜて、プランジャーを取り付ける。
  6. 1分になったらプランジャーを外し、再度3回混ぜる。
  7. 再度プランジャーを取り付け、20~30秒でプレスする。
  8. カップに移して完成!

引用元:How to use an Aeropress w/ Tim Wendelboe

淹れる前の準備

コーヒーを挽く

エスプレッソ用と同じくらい細かく挽きます。手回しミルなら一番閉めたところから2~3回転緩めたぐらいで良いでしょう。

フィルターをつけたキャップを取り付ける

ペーパーフィルターをフィルターキャップに一枚入れ、チャンバーに取り付けます。

お湯でチャンバーとフィルターをすすぐ

サーバーの上にチャンバーを置いて、フィルターをお湯で流します。紙特有の匂いをとるのと、チャンバー内の予熱が目的です。

サーバーとカップを予熱しておく

チャンバーから落ちたお湯で足りなければ、サーバー内に直接お湯を入れて予熱しましょう。カップの方も同様にお湯を入れて予熱します。

抽出開始

いざ、抽出を始めていきましょう。お湯を入れたら1分くらいで出来上がるスピーディーなレシピなので、抽出前に流れをイメージしておくと安心です。

コーヒーをチャンバーに入れる

サーバーのお湯を捨て、チャンバーにコーヒー粉を入れます。

チャンバーにお湯を注ぐ

100g(100cc)のお湯を注ぎます。お湯を注ぎ始めると同時にタイマースタート。

パドルで混ぜる

パドルで3回混ぜます。

タイマーが1分になるまで待つ

混ぜ終わったら、パドルはもういちど使うので、綺麗なままで置いておきましょう。別のカップを用意して立てておくとスマートです。

コーヒーが落ち過ぎないように、一旦プランジャーを取り付けます。押しすぎると圧力がかかってコーヒーが落ちてしまうので、軽く蓋を閉めるようなイメージで。

これ以降スケールは使わないので、どかしても大丈夫です。

そのまま1分待ちます。

もういちど混ぜる

プランジャーを外し、もういちど3回混ぜます。いい香りが広がりますね。

プレスする

プランジャーを取り付け、優しく押していきます。スケールの上で押さないようにしましょう。

30秒くらいかけてプレスします。思ったよりゆっくりで大丈夫。最後まで押して「プシュー」と空気の抜ける音がしだしたらプレスは終わりです。空気が抜け切るまで押すと雑味の原因になります(最後まで押し切るレシピもあります。興味があったら押し切って味の違いを見てみてください。)

こぼれないように逆さにしてシンクに置きます。

濃さの調整

出来上がりコーヒーはだいたい80ccぐらい。エスプレッソのように濃いめの抽出液になっています。

ここからお好みで100ccぐらいのお湯を入れて、濃さを調節しましょう。猫舌な方はお湯を少し水に替えて、温度を調整してください。

完成!

いろいろなレシピを試してみよう

今回はアップライトのレシピを紹介しましたが、はじめに言った通り、エアロプレスには様々な抽出レシピが考えられています。

毎年開催されているワールドエアロプレスチャンピオンシップでは1位〜3位に入賞したレシピを公開してくれているので、そこから参考にしてみるのもありですね。下のページでまとめています。

チャンピオンシップでおすすめのレシピ

アップライトのおすすめレシピはこれ。僕が初めてコーヒーに「ジューシー」という印象を抱いたレシピです。

インバートのおすすめレシピはこちら。ただただフレッシュな酸味と爽やかな香りのコーヒーにまんまと感動させられます。

このサイトでは、インターネットに公開されているプロのレシピを手当たり次第、実際に試して紹介しています。その中でも、手順が簡単で特に美味しいと思ったモノには「オススメのレシピ」のタグをつけています。随時更新していますので、ぜひ見てみてくださいね。

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なおき

なおき

nao coffeeの店主
コーヒーを探究して、その情報を共有しています。飲み比べをしたり、淹れ比べをしたり。たくさんの人が自分の大好きなコーヒーを見つけられるようになるのが目標です。

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